価格: | ¥1760 |
著者: | 山折哲雄 |
出版社: | 朝日新聞出版 |
発行年月: | 2012年08月 |
ISBN: | 9784022599902 |
種類: | 全集・双書 (朝日選書) |
在庫状況: | |
日本が自信を失っている。外に向かう眼差しが揺れつづけ、おのれの内部を凝視する眼光に力がこもらない。まず、足元を凝視めることをはじめなければならない。そのとき、浮かび上がるのが「パクス・ヤポニカ」と「軸の時代」の思想である。平安時代350年と江戸時代250年という長き平和、「パクス・ヤポニカ」はなぜ可能だったのか。そして、法然、親鸞、道元、日蓮に代表される、「日本の軸の時代=13世紀の思想」とは何か。彼ら13世紀を代表するカリスマたちこそが、日本に独自の価値観をもたらし、自信と誇りを植えつけた。一見、「パクス・ヤポニカ」を否定するかに見える13世紀の軸の思想は、「パクス・ヤポニカ」の社会体制とのあいだに切断不能の連続的契機を抱えもっている。「パクス・ヤポニカ」と「軸の時代」の思想、この二つを凝視することによって、日本文明の強さが再び見えてくる。