価格: | ¥533 |
著者: | 海音寺潮五郎 |
出版社: | 角川書店 |
発行年月: | 1988年10月 |
ISBN: | 9784041273210 |
種類: | 文庫 (角川文庫) |
在庫状況: | |
元治元年は、長州藩にとって大厄年であった。京で禁門の変をおこして一敗地にまみれて朝敵の汚名をこうむり、その半月後には長州の関門海峡での砲撃に怒った英・米・仏・蘭の連合艦隊が、下関を砲撃、上陸し諸砲台を破壊し大砲を奪いさったのである。直ちに朝廷は長州征伐を名じた。しかし西郷には腹案があった。兵庫の開港履行をせまる諸外国の勢を利用して、雄藩連合を成立させ、まずは外国権を握り、追放政治全般の権を取る。そしていつまでも共和政治をやり通す。西郷は大きく飛翔していた。