価格: | ¥550 |
著者: | 平岩弓枝 |
出版社: | 角川書店 |
発行年月: | 1988年01月 |
ISBN: | 9784041630075 |
種類: | 文庫 (角川文庫) |
在庫状況: | |
久仁子は市川浩介と知り合って結婚した。浩介は三男だし、両親は佐賀なので久仁子の母の戸美子との同居に同意していたが、戸美子は別居を主張した。戸美子は、佐賀錦の教室を都内に三つ持っていて毎日多忙らしく、バス停で三つばかりの新居へは十日に一度訪ねて来た。英子が生まれると二日おきくらいに顔を出す。この新居の費用の多くも戸美子が出した。しかし、時々久仁子が5千円、1万円と渡すお金も久仁子の名前で貯金してしまっている。そんな戸美子も今年還暦を迎える。お祝いのことでちょっとした事件が持ち上がった(「秋の日」)。女の翳と人情が織りなす短編集。