大瀬戸三郎は、１５年振りに戻った故郷下関で、天下の奇祭・数方庭を見物中、かつてほのかに慕っていた貴枝子と再会した。貴枝子は６年前に萩焼の大家の元へ嫁いでいたが、３０近くも歳上の夫とは、夜の生活がほとんどないらしい。遥か時を経て燃え上った恋心に導かれ、また本当の女の悦びを教えるために、大瀬戸は貴枝子を不倫の海へと誘ってゆくが…。熱く、華麗に展開する大人の恋。官能情報小説の新境地。