価格: | ¥2750 |
---|---|
著者: | 泉万里 |
出版社: | 角川学芸出版 |
発行年月: | 2007年11月 |
ISBN: | 9784047021372 |
種類: | 全集・双書 (角川叢書) |
在庫状況: |
一五世紀から一六世紀初めに、重文の「浜松図屏風」や「四季花木図屏風」のように、画面全体がぼうっと底光りするような白い光をまとった、雲母地屏風と呼ばれる独特の輝きを放つ屏風があった。金箔や銀箔を撤き付け、絢爛と優美をそなえたこれら一連の「中世やまと絵屏風」は、その前にも後にも例をみない、特異な美の世界を形づくる。その美の世界に分け入り、絵巻や掛幅の画中画資料や、日記・記録、山水屏風、屏風祭の考察などから、どんな技法が駆使され、どう図様が継承され、どのような社会背景のなかで享受されたかを解き明かし、中世絵画の豊穣な美の世界を描き出す。