今度の素材は有川一郎、３６歳、七越百貨店食品売場勤務。会社から見放され、女房子供に馬鹿にされ、意欲をなくした万年係長だ。このダメ男を取締役にしてほしいー義父からの内密の依頼を受けて、ＳＱカンパニーは動き始めた。ＳＱカンパニーは出世を請負い、演出する会社なのだ。自信と意欲こそ立身出世の妙薬だ。本人も知らないうちに爼の鯉になった有川は、みるみる変身を始めた。ヤル気の塊になって、まずは課長に昇進だ。彼を左遷した実力派部長と対決するため、ＳＱカンパニーが打った逆転の妙手とは…？見えざる手に操られ、女たちを肥にして、出世街道を驀進するサラリーマン有川一郎の痛快な成功物語（サクセスストーリー）。