価格: | ¥1388 |
著者: | 森村誠一 |
出版社: | 角川書店 |
発行年月: | 1992年03月 |
ISBN: | 9784048726566 |
種類: | 単行本 |
在庫状況: | |
城の弱味を見破った鎌倉軍は総力を挙げて千早城へ攻めかけて来た。一方、隠岐を脱走した後醍醐は、伯耆の名和長年を頼って船上山に旗挙げする。澎湃として全国に湧き上がる討幕の気運の内に新田義貞が挙兵して破竹のごとく鎌倉に向けて進撃を開始し、足利高氏は北条に叛旗を翻す。鎌倉幕府の京の拠点六波羅は滅亡して、楠木軍はついに究極の勝利をつかんだ。500の城兵が10万の大軍に勝った。奇蹟が実現して大廈北条を追いつめた。激動する時代の潮流に乗って主役が顔を揃え、建武の中興を築き上げて行く。戦乱はひとまず終息したかに見えたが、夢を達成しかけた英雄たちのなまぐさい野心がぶつかり合い火花を散らす。共通の敵を失った時代の群像の、より凄絶な権力争いが展開する中、時代の鼓動がいっそう鮮明に聞こえてくる。