ルーズベルト大統領はチャーチルから、日本軍の７３１部隊が開発中だった強化結核菌が漏出し、それが中国全土からソ連に拡大していることを知らされた。そしてその対応策としてワクチンと治療薬が、日本側ではすでに開発されているという。また、日本では優秀な人材により、急速に国力を増大させていることにも触れていた。そのことが事実なら、国力差による物量作戦が成立しなくなる。ここに至りルーズベルトは動員可能な艦船と航空機をすべて集め、日本に決戦を挑むべきだと決断した。ハワイを出撃した任務部隊は、合衆国史上最大の５艦隊。統率するのはハルゼー中将で、そのブレーンには第２任務部隊の長官付き特別参謀となった戦術の天才・オーガスト中佐がいた。彼の展開する艦隊多元戦闘に対し、山本五十六の沈着な判断と平成の時代から時空転移してきた大滝が駆使するシミュレーションの闘いが激突する。