北町奉行所臨時廻り同心の小出名斎は剣は立つが、情けに厚く人格円満。加えて、頼まれ事は嫌と言えない人の好さ。義父も名斎も婿養子で、八丁堀の組屋敷に帰れば義母、妻、娘の小言が待っている。先代から仕えている岡っ引の勘六は、奉行所の同僚から面倒ごとを押し付けられ、なんでも引受けてしまうお人好しの旦那を嘆きつつも、持ち前の勘と経験で名斎とともに次から次へと持ち込まれる難題を解決してゆく…痛快人情同心シリーズ第一弾。