価格: | ¥1068 |
著者: | 連城三紀彦 |
出版社: | 集英社 |
発行年月: | 1988年02月01日頃 |
ISBN: | 9784087726343 |
種類: | 単行本 |
在庫状況: | |
初めて逢った時から今まで、昭次は龍蔵親分の女房の絹を「姐さん」と呼んできた。ところが、三年前のある一夜を境に、「姐さん」と昔どおりに呼ぶ自分のその声に、以前とは違う、よそよそしい距離がおかれているのに気づくようになった…。そんなある日、組が岩島組に追われ、解散寸前の状態にある中で、龍蔵親分が斬られた!渡世の世界に生きる男と女の、切なく哀しいそれぞれの想いを、男の背中に彫られた未完の二輪の花の刺青に託して描く表題作。ほかに、男と男の愛、一人の男をめぐる二人の女の葛藤など、さまざまな愛の形をこまやかな筆で描きだした全5編を収録。