価格: | ¥827 |
著者: | 中上健次 |
出版社: | 小学館 |
発行年月: | 1999年01月 |
ISBN: | 9784094026139 |
種類: | 文庫 (小学館文庫) |
在庫状況: | |
著者の故郷であり、その数々の小説の舞台ともなった“根の国”紀州ーそこは、神武東征以来、敗れた者らが棲むもう一つの国家であり、鬼らが跋扈する鬼州、霊気の満てる気州でもある。闇に眠る地霊を呼び起こすように、紀伊半島の土地土地を自らの肉体で経巡りながら、そこに生きる人々が生の言葉で語る“切って血の出る物語”の中に、隠国・紀州の光と影を鮮やかに現出させた峻烈なルポルタージュ。紀州とは?差別とは?日本とは?根源へと至る問いに貫かれた豊饒なる旅の記録が、中上文学の原点を解き明かす。他に、作家の源流を照らすエッセイ二編を併録。