価格: | ¥806 |
著者: | 小松重男 |
出版社: | 小学館 |
発行年月: | 1999年10月 |
ISBN: | 9784094036411 |
種類: | 文庫 (小学館文庫) |
在庫状況: | |
上杉謙信の史料を見た医師たちの所見は、「高血圧症、糖尿病、アルコール依存症、躁鬱気質」だったという。「だからわれわれは謙信の急死を敢えて残念がらず、これで越後兵の生命が何千人も救われた、と思うべきなのである」と小松重男は厳しいが、その厳しさは、病と躁鬱状態に悩まされ、部下に離反されつづけて一時の平安も得られず、戦いに次ぐ戦いの四十九年を過ごさざるをえなかった、“聖将”上杉謙信の生涯の濃淡をくっきりとさせ、感情の激発を滑稽味で中和してその魅力をひきだしているのである。