価格: | ¥1922 |
著者: | 加賀乙彦 |
出版社: | 新潮社 |
発行年月: | 1991年09月01日頃 |
ISBN: | 9784103308065 |
種類: | 単行本 |
在庫状況: | |
悠太の祖父時田利平は、三田で外科病院を営んでいる。長女である悠太の母初江は、過去に甥の晋助と情を通じたことがあり、娘央子は晋助の子ではないかと疑っている。昭和16年12月、米英との開戦の報に人々が沸きたつなか、次女夏江と結婚したクリスチャン菊池透は特高につれていかれる。利平は妻の不義の噂に焦燥を感じて麻薬中毒となり、初江は再燃した晋助との恋愛に悩む。昭和の戦争開戦前後の時代を背景に、戦争の影響下にあって、心情豊かな一族それぞれの生き方と、抑圧された恋愛を力強く描く。