死産や新生児死亡の相次ぐ病院で、死んだのは男児のみという驚愕の事実が発覚した。起こるべき男女の比率の歪みや出生率の低下、それによる国民のパニックを懸念し、ひたすら隠蔽しようとする厚生省だが。一方、かつてない株価暴落と円の高騰が続き、破綻へと一途に向かう日本経済。それ自体が意志を持つ生き物であるかのようなその奔流は、もはや誰にもとどめられない。そして、結集を始める新興宗教-経済へ、社会へと現れはじめた異変。人類は、終末へと死の行進を始めたのか。