価格: | ¥1780 |
著者: | 保阪正康 |
出版社: | 文藝春秋 |
発行年月: | 1999年11月 |
ISBN: | 9784163555300 |
種類: | 単行本 |
在庫状況: | |
遺族の手から奪いとられ「政治の道具」となり果てた『きけわだつみのこえ』。戦没学徒の静かな叫びを次代にどう伝えるか。1995年12月に刊行された岩波文庫新版『きけわだつみのこえ』は、「決定版」とうたいながらも、それとは程遠い杜撰な内容であった。歴史的遺産として継承されなければならない戦没者の遺稿集を、誰が、何故、そのようなものに変えてしまったのか。『きけわだつみのこえ』と「わだつみ会」の戦後を追っていくと、戦没学徒の遺族や友人たちの素朴な哀悼の心を踏みにじる動きが、さまざまな形であったことが分かる。その「総決算」が岩波文庫の新版であったと言ってよい。