著者は、古代のDNAを復元するという困難な研究に、世界にさきがけて取り組んだ。長年の試行錯誤の末に、衝撃的な新技術「次世代シーケンサー」でついに約4万年前のネアンデルタール人のDNAの増幅に成功する。そのDNAは、非アフリカ人のホモ・サピエンスー日本人を含むアフリカ「以外」の現生人類すべてに、数パーセント共有されていた!つまり、約5万年前にアフリカを出た現生人類は、中東でネアンデルタール人の遺伝子を取り込んで、世界中に広がっていったことの証拠が明らかにされたのだ。世紀の発見を成し遂げた科学者が、30年以上の苦闘のすべてを明かす。