天正十年（１５８２年）、信長暗殺。その報は、九州南端の地・坊之津に憩うカテリーナ姫一行に、深い衝撃を与えた。祖国ポルトガルは２年前、イスパニアに滅ぼされた。彼女にとって、信長に居留を許された日本は最後の安住の地-それさえも失うのか。数奇な運命によりカテリーナと結ばれた神屋竜一郎は、信長と親しかった宣教師・フロイス神父と会うべくバルセロス号の出航を準備する。だがその矢先、姫がイスパニア船に拉致された。追跡を開始する竜一郎、やがて彼の前に現れたのは…。白熱の海洋冒険ロマン第２弾。