香港から潜入した四人組が、関東、関西を中心に貴金属店を荒しまわった。被害総額は二十五億円。一味の一人で、香港マフィア「黒竜盟」の実行部隊員・張牙炎は、仲間を殺して奪った宝石類を一人占めにし、新宿歌舞伎町に潜伏していた。新宿の中国人暗黒街の小ボス・鄭富安を介して宝石類を現金化することを企む張だったが、一方で、桁違いに危険な男といわれる毒蜘蛛こと竹井蔵六が鄭と東亜物産の松木常務と手を結んでいた…。圧倒的なエロスとバイオレンスで読者を魅了せずにはおかないシリーズ中の最高傑作。