主人公ギャヴァランがＣＥＯをつとめる“ブラック・ジェット証券”。モルガンやゴールドマンをさしおいて、２０億ドルの新規株式公開（ＩＰＯ）を扱う主幹事会社に選ばれた。喜びもつかの間、その上場を目前に控えたロシア巨大ＩＴ企業“マーキュリー”の資産内容には虚偽があるという噂がネット上に流れる。手元にある資料は、企業が優良だということを示すものばかりだ。いったい嘘をついているのはだれなのか？真相を探るため、ギャヴァランは親友をロシアに送り込む…。巨大ＩＴ企業の上場劇の裏に蠢く陰謀。見えざる敵との情報戦に翻弄される金融市場。すべてを操っているのは一体誰なのか？息もつかせぬ迫力の傑作金融スリラー。