価格:¥1047
著者:藤井耕一郎
出版社:光文社
発行年月:2009年03月
ISBN:9784334934606
種類:単行本 (Kobunsha paperbacks)
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「地球温暖化」を防ぐために考えだされたのが「排出権取引」であることは、みなさんもご存知のことと思う。二酸化炭素などの温室効果ガスを減らすため、各国はあらかじめ削減目標を決めている。この目標に達しない場合、「排出権」なる権利を売買することで「目標達成」とみなすことができるわけだ。だが、排出権取引というのは、どう考えても金持ちである日本を「引っかけて」カモにする、言ってみれば「市場原理主義」の悪いところをかき集めたような制度だ。まさに世界を恐慌に落とし込んだサブプライムローンと同じなのである。しかも、そのメカニズムの複雑さにつけ込んで、シカゴ、ロンドン、ニューヨークといった胴元だけが儲かるような腹黒いビジネスとなっている。冷静に考えれば、排出権取引なんか即刻止めるべきなのだ。さもないと、日本はただ食い物にされ、カネを巻き上げられて終わりである。アメリカの希望を背負ったオバマ大統領が主張する「グリーン・ニューディール」とは、まさに日本をはめるための渾身の一撃なのである。
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