価格: | ¥800 |
著者: | 井筒昭男 |
出版社: | ごま書房新社 |
発行年月: | 1988年07月01日頃 |
ISBN: | 9784341014346 |
種類: | 新書 (ゴマブックス) |
在庫状況: | |
三人の息子たちに言わせれば、今でも私は“恐い親父”らしい。べつに、しょっちゅう叱ったり、殴ったりしていたわけではないのだが、息子たちは、私が黙ってすわっているだけで恐くて、緊張していまっという。私だって、内心では、子どもが母親にばかりなつき、父親を敬遠しがたなのをさびしく思うときもあったし、子どもを殴ったとき、「かわいそうなことをした」と思うこともあった。しかし、私は“恐い親父”でよかったと思っている。男の子には、叱ったり殴ったりしても教えなければならないことがある。それを一生懸命に教えてやるのが、父親の仕事ではないだろうか。私はそう信じて、三人の男の子を育てきた。