価格: | ¥1320 |
著者: | 片桐 顕智 |
出版社: | 清水書院 |
発行年月: | 2017年09月10日頃 |
ISBN: | 9784389401184 |
種類: | 全集・双書 (人と作品 新装版シリーズ) |
在庫状況: | 在庫あり |
斎藤茂吉は、みちのくの山形県上山市在に生まれ、医師を志して一家をなし、かたわら、近代歌人の巨匠となった。歌人としての全業績は、全集五六巻におよび、短歌・歌論・研究・随筆など文化勲章に輝く光彩を放っている。子規の根岸派の写生論を継承して、実相観入の歌論に発展させ、万葉集を主とする古典研究には、独自の足跡を残した。また「赤光」にはじまるその歌風は、真の意味の近代性をうちたて、膨大な作品となった。大正期のアララギ時代の現出は、茂吉の歌論と実作によるものといっても過言ではない。郷土的なものと万有的なもの、古典的なものと近代的なものとを兼備した偉大な歌人であった。そこに茂吉の魅力があるといえよう。茂吉が近代文学史上に残した業績は、まことに広大であるといわざるを得ない。