価格: | ¥1320 |
著者: | 福田清人/前田登美 |
出版社: | 清水書院 |
発行年月: | 2018年04月 |
ISBN: | 9784389401221 |
種類: | 全集・双書 (Century Books 人と作品 13) |
在庫状況: | 在庫あり |
高浜虚子は近代俳句の巨匠である。かれは松山に生まれ、同郷の正岡子規に兄事し、子規亡きあとの俳壇を背負い、ひたすら純客観写生、花鳥諷詠を唱道しつつ七十年の長きにわたる俳句生活を続けた。同時にかれはすぐれた写生文家でもあった。すなわち、かれの生涯はそのまま近代俳句の歴史であり、かれの主宰した「ホトトギス」は、富安風生、水原秋桜子、中村草田男など多数の俊英を輩出したばかりか、夏目漱石、野上弥生子などの作家をも育成し、近代文学史上に大きな功績をもたらした。まさに虚子こそ現俳壇の父であり、写生文を日本文章の粋にまで昇華せしめた功労者である。短歌とともに俳句にも飛躍的進歩がみられる今日、虚子を理解せずして現代俳句を語ることはもはや不可能といえよう。