価格: | ¥1320 |
著者: | 宇野 重昭 |
出版社: | 清水書院 |
発行年月: | 2016年08月01日頃 |
ISBN: | 9784389420338 |
種類: | 全集・双書 (新装版 人と思想 33) |
在庫状況: | 在庫あり |
ヨーロッパ近代とは何か。血のにじむような中国の実体験をもってこれに答えようとしたのが、毛沢東であった。ヨーロッパ近代、それは中国にとっては新しい苦しみの始まりを意味した。これと対決するには、徹底的文化革命とともに、実際的な武装闘争が必要であった。毛沢東が、まず現実的な軍事戦術論においてその特徴を発揮したのも、そのためである。そこには、マルクスやレーニンの理論とともに、伝統的な中国のちえが生きて働いている。激動する中国にあって、いまなお毛沢東の哲学的・思想的体系はととのえられるにはいたっていない。しかし、われわれは、その思想の原型の形成過程の跡を追うとき、毛沢東個人をこえた毛沢東思想の可能性を読みとっていくことができるであろう。