価格: | ¥1320 |
著者: | 宮内 芳明 |
出版社: | 清水書院 |
発行年月: | 2016年08月01日頃 |
ISBN: | 9784389421038 |
種類: | 全集・双書 (新装版 人と思想 103) |
在庫状況: | 在庫あり |
テーオドル=シュトルムは『インメンゼー』(「みずうみ」)や優れた叙情詩で有名であり、無神論者で反貴族主義的立場から『ヴェロニカ』『大学時代』など庶民生活ばかりを書いたので、今日でも人々に愛されている。しかしシュトルムには、故郷シュレスヴィヒーホルシュタイン地方の独立戦争に加担したためデンマーク政府に追われ、やむなくプロイセン王国に亡命し、一一年後故郷がドイツ領になった時、やっとのことで帰郷するという苦難の時代があった。晩年には『溺死』『グリースフース年代記』等の歴史小説を書き、最後には『白馬の騎手』という壮絶な作品を描いてこの世の矛盾性を痛烈に批判した。この社会批判が何と百年後の現代ドイツにもあてはまっており、注目を浴びている