アジアとヨーロッパを結ぶ中央アジアの横断路ーそれがシルクーロードである。それは砂漠や高山や氷河をこえる長い険しい道だが、太古から東西文化の交流の道として栄えてきた。そこには、多くの冒険と夢とロマンがあった。本書は、この夢幻の道シルクーロードを、はじめて打開した張騫が、いかに粒々辛苦したか、漢の武帝以来、いかに多くの人々がシルクーロードの維持と経営に苦心したか、また、この交通路をめぐって、いかに華やかな東西文化の交流が行なわれたかを、幾多の事件、エピソードとともに、興味深く物語っている。