価格: | ¥705 |
著者: | 浅田晃彦 |
出版社: | 春陽堂書店 |
発行年月: | 1990年09月01日頃 |
ISBN: | 9784394149019 |
種類: | 文庫 (春陽文庫) |
在庫状況: | |
渡辺崋山らとともに蛮社の獄(言論弾圧事件)に連座して入牢の身となった高野長英ー長崎のシーボルト鳴滝塾で医術を学んだ蘭学者ーは思惑違いの永牢を申し付けられたが、入牢5年目の天保15年、獄中の手先を使って獄舎に放火させ、解き放ちに乗じ脱走した。脱獄した長英は弟子の多い上州吾妻郡に潜むこととなったが、早くも人相書きが回され、しかも折り悪しく博徒国定忠治狩りとも重なって、その逃避行には厳しいものがあった。そうした中で、長英は国家有意の使命をなし遂げんと励み、また真実の愛に邂逅していく。-騒然たる幕末の世相を背景に、類まれな学才と行動力で活躍した長英の波乱の生涯を通じ、その思想と人間性、さらには黎明期の近代医術事情をも併せ描いた歴史小説の雄編。