価格: | ¥555 |
著者: | 大栗丹後 |
出版社: | 春陽堂書店 |
発行年月: | 1994年06月 |
ISBN: | 9784394161165 |
種類: | 文庫 (春陽文庫) |
在庫状況: | お取り寄せ |
「昼めしは上野のお山の茶店ででも食べるとするか」正保二年(一六四五)、江戸の桜は満開であった。いまも左近はおえんを喜ばせたばかりである。そんなところへ恵比寿舞が飛び込んできて、左近を誘い出した…。三代将軍家光の従兄弟として裏隠密を務める左近は狩野派の絵師でもあり、あぶな絵描きと賭け将棋を生業に、浅草一の美人芸妓おえん姐さんとはわりない仲であった。今回の事件は、大奥の修復工事をめぐる賄賂疑惑。瓜や野菜を扱う将軍家御用達の成子屋治左衛門と大奥勤めのむすめ縫、その親娘にからむ軍学者由井正雪の真の狙いは何か。-二条左近の鞍馬流無生剣が懲悪に容赦なく振り下ろされる。中編二作併収の豪華版。