価格: | ¥1870 |
著者: | 諸田玲子 |
出版社: | 祥伝社 |
発行年月: | 2000年12月 |
ISBN: | 9784396631802 |
種類: | 単行本 |
在庫状況: | |
「ここが安住の地となりますように」維新から十一年。波瀾の半生を送ってきたいわに、平穏な暮らしが訪れようとしていた。旧幕臣の夫・今井信郎はかつて京都見廻組に属し凄腕を揮った剣客。その後、戊辰戦争などを転戦し、前年には西南戦争に参戦、ようやく激動に終止符が打たれたのだ。だが、東海道金谷宿に隣接する村に腰を落ち着けた二人の前に、不審な女が現われた。厩の陰からいわを見つめる影。様々な遺恨を背負った夫に向けられた刺客か?いわの心配をよそに、無関心を装う信郎。やがて、女の身許が判明した。女は、維新前夜、信郎に暗殺された幕末の雄、坂本龍馬の妻・お龍だった…。(表題作より)江戸期を生きた女たちの哀切と情念。注目の著者が、東海道を舞台に数奇な人生を活写した、美しくも儚い珠玉の時代小説集。