価格: | ¥1870 |
著者: | 山本一力 |
出版社: | 祥伝社 |
発行年月: | 2001年12月 |
ISBN: | 9784396632014 |
種類: | 単行本 |
在庫状況: | |
「二十両をけえし終わるまでは、大川を渡るんじゃねえ。どこでなにしようと勝手だが、それ以外で一歩でも渡ったら、その場で始末する」腕利きの大工である銀次の足は、永代橋を前にして動かなくなった。最愛の女性を失ったのがもとで賭場にはまり、挙句、仲間の家庭まで潰した銀次。その責めに押され更生を決意したものの、深川を追放されたとなれば仕事は激減する。博徒猪之介の縛りがどれほどきついことか、思い知ったのだ。懊悩し変転する運命を甘受した銀次。やがて、一条の光明を見出した時、思いもよらぬ奸計が銀次に牙を剥いた-ひとたび渡れば引き返せない、意地を貫く男の矜時を注目の新鋭が描く感涙の長編時代小説。