価格: | ¥748 |
著者: | 和久峻三 |
出版社: | 実業之日本社 |
発行年月: | 1988年06月01日頃 |
ISBN: | 9784408501055 |
種類: | 新書 (Joy novels) |
在庫状況: | |
杉苔が美しい尼寺・月心庵で死体が発見された、との知らせで現場へ急行した赤かぶ検事は、その異様な死体を見て思わず顔をそむけた。男女の判別もつかぬほど、巨大なナメクジが全身を覆いつくしていたのだ。発見者の二人の尼僧の話では、毎年八月十五夜になると群れをなしてナメクジが現れるという。立居振舞も風貌も男っぽい庵主と惚れ惚ぼれするほど艶っぽい美人の尼僧は、この怪事件に全く動ずるところがない。怪現象と二人の尼僧の関係を想像し、頭を悩ませていた赤かぶ検事の元へ、ヤクザに脅かされ女子高生が姿を消したという知らせと、尼寺の死体が、女子高生を脅迫し、売春をさせていたヤクザだったとの知らせが届いた。そして日をおかずして、またもや月心庵でナメクジに覆われた死体が発見された。死者は失跡していた女子高生で、しかも彼女は妊娠していた。さらに三人目の死体が月心庵の庭で発見され、事態は意外な展開を見せ始めた…。