価格: | ¥1980 |
著者: | 鈴木貞美 |
出版社: | 筑摩書房 |
発行年月: | 2016年04月13日頃 |
ISBN: | 9784480016386 |
種類: | 全集・双書 (筑摩選書) |
在庫状況: | 在庫あり |
一九二三(大正一二)年、『文藝春秋』は本文二八頁、定価一〇銭の薄いパンフレットのような体裁で創刊された。そして、瞬く間に新中間層を引きつけ、総合雑誌のトップに躍り出る。創刊以来、中道の立場をとっていたが、日中戦争の開始とともに「戦争」に深くコミットしていく。文壇、論壇の大御所となった菊池寛、その周辺に集まったリベラルな文化人たちは、ただ時代の空気に「迎合」し、呑み込まれてしまったのか。戦後民主主義の図式からは見えない「戦時言論」の深部を探り当てる。