価格: | ¥1210 |
著者: | カール・シュミット/新田邦夫 |
出版社: | 筑摩書房 |
発行年月: | 1995年10月 |
ISBN: | 9784480082282 |
種類: | 文庫 (ちくま学芸文庫) |
在庫状況: | |
王朝間の戦争を、傭兵を用い、「在来的な敵」を相手どって行なうゲームとすれば、ナポレオン軍に対抗したスペインのパルチザンは、史上初めて相手を、自らの実存を脅かす「現実の敵」と認識した。19世紀までのヨーロッパ公法は、主権国家と「正しい敵」(この「在来的な敵」と「現実の敵」)概念によって秩序づけられていた。20世紀はこの崩壊を目の当たりにする。一方、19世紀初頭以来萌芽状態にあったパルチザンは、レーニンと毛沢東によって革命と戦争の主役に躍り出るとともに、敵概念にも決定的変化をもたらした。爾来、「絶対的な敵」殱滅への道程が用意される。『パルチザン』をキーに20世紀の経験の変容を叙述した、シュミット政治学の白眉。