価格: | ¥1320 |
著者: | モリス・ブランショ/西谷修 |
出版社: | 筑摩書房 |
発行年月: | 1997年06月 |
ISBN: | 9784480083517 |
種類: | 文庫 (ちくま学芸文庫) |
在庫状況: | 在庫あり |
共産主義を鼓舞しながら、その裏切りや挫折のうちに潰えていったものは何だったのか?今世紀を貫く政治的文学的体験における「共同体」をめぐる思考を根底から問い直し、「共に存在する」ことの裸形の相に肉薄する。それはいっさいの社会的関係の外でこそ生きられる出来事であり、そこで分かち合われるのは逆説的にも複数の生の「絶対的分離」である。ハイデガーの「共存在」を換骨奪胎し、バタイユの共同体の試みやデュラスの愛の作品、そして「六八年五月」の意味を問いながら、「共同体の企て」やその政治化の厄々しい倒錯を照らし出し、「共同体」を開放系へと転じる20世紀のオルフェウス、ブランショの思想的遺言ともいうべき書。