バブル崩壊後、市場の成熟化、規制緩和、円高、米国企業の競争力の回復、アジア諸国・地域の高度成長およびアジア系企業の急成長などの要因によって、わが国の戦後の経済成長を支えてきた「日本型経営」の多くが見直しを迫られている。親会社を頂点とする製造業の企業グループのあり方も、大きな曲がり角に立たされており、構造的な変革の必要が生じてきている。本書では、こうしたグループ経営の課題に、積極的に挑戦しつつある、わが国の代表的な製造業の企業グループー東芝、富士通、キヤノン、前川製作所、キリンーの詳細な事例研究を行う。