日本経済新聞は読者の強い支援を受けて、1986年に百十周年を迎えることができた。この節目を記念して、後世に誇り得る大規模な事業を数多く手がけたが、そのひとつが十カ国1万人を対象とした、2010年を予測する国際意識調査である。調査結果は二度にわたり、日本経済新聞で発表した。最初は、東京サミット(1986年5月4-6日)直前の4月末日に、サミット参加の欧米6カ国の対日観を掲載した。2回目は7月10日付で「太平洋世紀担う日本」と題した特集である。この本は、2回にわたる新聞発表を下敷きにして、全面的に書きおろした。