主人公の葉月麻子はイベントキャスター。何でも司会業として全国各地を飛び回り、いい男に失恋しつづけるのが悩みの種。そんな麻子の身辺にはなぜか殺人事件がつきまとう。だが持ち前の観察力と頭の回転の速さで、難事件を次々と解決してきた。いま、ようやく十和田湖畔のテーマパークの経営者と結ばれ、幸せな社長夫人小沢麻子となった。だが、彼女のバースディパーティーでまたもや殺人事件が起きた。彼女の名探偵ぶりを求めて周囲の期待が麻子に寄せられた。素人探偵が繰り広げる「旅と恋と殺人と」。辻真先ぶしの好筆致が読者をミステリーの世界に誘う。