世界最終戦争-覇道的世界支配を目論む西の挑戦に対する王道的共存世界を願う東の応戦-は、新たなる段階に突入した。そして、そこにはアメリカの焦りがあった。東亜連盟防衛軍の巧みな戦術に翻弄され、戦争経過は米露欧連合にとり好ましくない形で展開する。ウランバートルをめぐる砂漢の陸・空戦、ミッドウェー、マリアナ、硫黄島での凄絶な海戦…次第に孤立するアメリカと亡命ロシア政権はついに「悪魔の選択」に身をゆだねる。石原莞爾の夢みた人類恒久平和への祈りを込めたスペキュレーション《思考実験》戦史が、ここに完結。