昭和１５年（１９４０）、山本五十六海軍次官たちの反対の声もむなしく、日独伊三国軍事同盟が締結され、日米関係は極度に悪化しつつあった。翌年、連合艦隊司令長官に就任した山本は国力において決定的な差のあるアメリカとたたかうためには、緒戦において米太平洋艦隊を壊滅させるしかないと、航空機によるハワイ真珠湾攻撃を企図した。あまりにも無謀な計画に軍令部は猛反対するが、山本司令長官の揺るがぬ固い決意の前に、前代未聞の作戦が決行となった。昭和１６年１２月８日午前６時。南雲忠一中将ひきいる第一航空艦隊の６隻の空母より攻撃隊が一機、また一機と飛びたっていく。ついに日米開戦の火蓋が切られた-。海洋冒険小説の第一人者がつづる本格戦記シミュレーション刊行開始。