いまを生きるわれわれに歴史の一場面を伝えてくれる史料、古文書。そこに記された内容のみならず、文字の配置や大きさ、料紙の選択、印の位置など、「モノ」として残るその形もまた、古文書の持つ様々な意味と機能を伝える貴重な情報源である。古代から近世にいたる日本の古文書の様式と機能の変遷を通史的・総合的に論じ、また、文書体系を共有するアジア諸国の古文書と比較。日本の古文書の特質を浮き彫りにし、東アジア古文書学の構築のための基盤を提供する画期的成果。掲載図版120点超!カラー口絵では、古文書の様式を分かりやすく図解。