価格: | ¥4950 |
著者: | 李暁東 |
出版社: | 法政大学出版局 |
発行年月: | 2005年05月 |
ISBN: | 9784588150418 |
種類: | 単行本 |
在庫状況: | お取り寄せ |
西欧列強による分割の危機にさらされていた近代中国において、「富強」のための立憲政治をいかに確立するかは大きな課題であった。それに正面から向き合い独自の構想を展開したのが、厳復、楊度、梁啓超などの啓蒙思想家たちである。彼らは西洋諸国や隣国日本から近代思想を受容しつつ、中国の伝統を「鍛錬」して民本思想や儒教にもとづく内発的論理の可能性を探究してゆくが、結局、袁世凱の帝制によって挫折を余儀なくされた。本書は、これら三人の立憲観や統治をめぐる思想と構想、その変遷を、福沢諭吉や加藤弘之ら明治期日本の知識人との比較を含めて考察し、自国の「伝統」と「近代」のせめぎ合いのなかで葛藤する啓蒙思想家たちの姿を描きだす。