世に言う天才がこれほど常識知らずとは！失業中のマロリーは、いきなり職業紹介所にとびこんできた男に秘書として雇われたが、早くも一週間で怒りを爆発させた。雇い主のエリオットはカリフォルニアの頭脳集団のメンバーで、十九歳で博士号をとった“天才”だ。だが、車の運転はできない、社交性はなし、着る物にも頓着せず、整理整頓はからきしだめという、生活能力ゼロの人物でもあった。それはすべて、天才であるがゆえに家族が甘やかした結果だった。マロリーの怒りに反省し、もうベビーシッター役はいらないと言う彼に、彼女は社会適応能力を身につけさせることを約束するが…。