実の両親から愛されずに育ち、容姿も平凡で地味。大人の女性に成長してからも、ジャッキーは相変わらず自分に自身が持てないままでいた。女性らしい幸せは望まない。私には仕事があるわ。だがジャッキーの経営するイベント会社は、今や風前の灯だった。そんな彼女のもとを見知らぬ男性が訪れた。「きみがぼくの赤ん坊の母親であることが判明した」突然そう切りだすと、彼は権利放棄の書類を差しだした。驚き混乱するジャッキーは、一方で不思議な高揚をおぼえた。「サインするかわりに、一つ条件があるの」。