セアラ・ファレンティーノは現実の生活よりも空想やミステリーの世界が好きだ。ある日、彼女が勤める図書館に謎めいた男が現れた。好奇心にかられたセアラは、男のあとをつけ、男が出かけたすきに彼の屋敷に忍びこむ。部屋の写真から、男の正体はマイケル・マコードとわかった。有名な大手出版社のオーナーで、指折りの大金持だ。そして、莫大な遺産の相続者で型破りの言動でも有名な、ホイットニー・グレイストーンの婚約者でもあるらしい。持ち前の推理力で、ホイットニーが失踪したのを見抜いたことから、彼女は婚約者捜索劇にひと役買うことになった。まるで縁のなかった華麗な世界に飛びこんで、本物のミステリーの幕が切って落とされた。