価格:¥9350
著者:坂本 信道
出版社:和泉書院
発行年月:2022年08月23日頃
ISBN:9784757610347
種類:全集・双書
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詠んだ、書いた、拡散させた。紀貫之も紫式部も和泉式部も、そのほか多くの逸名の平安時代の作者たちは、ひとりひとりが和歌・物語・日記すべてをこなしていたのだから、近代学問の所産である文学史の枠組みを一度取っ払ってみてはどうか、というのが著者の作品に向かう姿勢の根本にある。女流日記の嚆矢とされる『土佐日記』を、男性官人による漢籍中心の文芸活動の延長線上に生まれた戯作と捉え、『和泉式部日記』は敦道親王の文芸活動として公開を前提に作られたなど、文学史の常識を覆す論考や、『うつほ物語』『源氏物語』『夜の寝覚』が音楽伝承譚という視点から一つの水脈を形成していることを解き明かすなど、作品の構想研究が文学史たりうることを論証。書き下ろし二編と、芥川龍之介の王朝取材についての掌編も加え、平安朝文学の異世界へ誘う逸聞を集成した一冊。
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