型破りの将軍、儀峨徹二中将の指揮する夜襲作戦により、ソ連の満州進出を挫いた日中連合連合空軍は、ヒトラーと手を組むことで、ソ連への決定打ともいうべき挟撃の機会を今や遅しと待ち構えていた。ところがポーランドに電撃的に進攻したナチスドイツは、すぐに退却してしまう。ヒトラーと密約を交わしたはずの日本陸空軍は、ソ連撃破の道を閉ざされてしまったのだ。強大な軍事力を誇るソ連を独力で叩くならば、再度奇襲作戦で戦力の手薄な極東を狙うしかない。大艦隊をも擁する帝国空軍は、山本五十六中将を奇襲攻撃隊の司令官に据え、要塞ウラジオストックに向けて努濤の進撃を開始した。長篇戦記シミュレーション第三弾。