価格: | ¥4057 |
著者: | 小出浩之 |
出版社: | 金剛出版 |
発行年月: | 1991年08月01日頃 |
ISBN: | 9784772403696 |
種類: | 単行本 |
在庫状況: | |
安永理論は分裂病体験を見事に説明するが、ファントム空間短縮論は分裂病の生物学的障害を仮定している。著者は「序章」で、ラカンの「他」に拠ってそれを批判する。「理論編」では著者はまず他者としての治療者を論ずる。「症例」では、わいせつなことを口走り、自分は天皇であると語る74歳の女の誇大妄想が自閉の観点から検討される。「終章」では、『破瓜病の精神病理をめざして』を著した著者が、ラカンを破瓜病に絞って読むことで統一的に理解し、自らの分裂病研究の出発点にしようと試みている。