日米両軍の硫黄島をめぐる激しい攻防戦は、いよいよ最終局面を迎えていた。日本陸軍は硫黄島の地下要塞から決死隊を出撃させ、アメリカ海兵隊を窮地に追い込んでいた。日本海軍も遠隔操作を可能にした小型潜水艇で米駆逐艦の撃沈に成功した。だが圧倒的な物量を誇るアメリカ軍の攻撃はさらに激しさを増していた。この局面に至って海軍指揮官・七井少将は秘匿作戦であるＤバルブの開栓を決断する。Ｄバルブは、硫黄島が火山島であることに着目した科学者たちが、マグマに海水を注入することによって噴火を促す狙いで設置したものだった。この決断は即座に小沢連合艦隊司令長官に知らされ、戦艦大和を基幹とする攻撃部隊が出撃することになった。硫黄島の噴火が始まると、揺れ動く大地にアメリカ兵は恐怖に震え、おののいた。撤退命令が出されたアメリカ軍に、大和の砲撃が襲いかかる。対するアメリカ戦艦は大和にかすり傷ひとつ付けられない。危機に陥ったアメリカ軍はどんな脱出劇を演じるのか！？果たして大和は日本軍の惨状を救えるのか！？遂に太平洋最終決戦の幕が開かれる。