本書に翻刻する「東寺廿一口供僧方評定引付」は、京都府立総合資料館所蔵『国宝東寺百合文書』に含まれる日本中世の重要資料である。室町時代の明徳五年(一三九四)から天文二十三年(一五五四)までの百六十年間のうち、九十三年分の九十三冊分を伝え、その学術的価値は古く明治時代から注目されてきた。本第一巻は、明徳五年(応永元年)・応永八年・応永九年・応永十一年・応永十二年・応永十三年・応永十四年・応永十五年・応永十七年・応永十九年・応永二十年・応永二十一年・応永二十二年・応永二十三年・の十四年・十五冊分を収載した。