本書は、主として大学ではじめて政治学を学ぼうとする諸君のために編まれたものであるが、しかし以上のことを意識し、すでにある程度政治学に親しんだ上級者にも、全体的な「鳥瞰図」がえられるものにしようとした。したがって、内容的には特定のテーマに偏することなく、できるだけバランスのとれたものにしようと心がけた。政治思想から戦前・戦後の日本の政治、さらに国際政治にいたるまで、幅広いテーマを掲げたのはそのためである。